デジカメ写真術(2)
七重八重、花は咲けどヤマブキの、、、、の黄色い花のヤマブキとは異なり、花の色は白、花びらは4枚(ヤマブキは5枚)、葉は向かい合ってつく。幹は2mくらいの潅木になるが、枝の挿し木で容易に増やせる。
雨上がりの花はしっとり濡れて特に美しい。
デジカメ写真術という題で、花を撮るコツ、ノウハウなどについて先日のブログに載せました。花の写真に関心のある方達からいろんなコメントをいただきましたので、少々、補足をしましょう。
植物図鑑のような写真か、情感のある写真が良いのかという議論があります。
かってナベショーの花の写真集を見た写真好きな人から、「こんなピンボケ写真は駄目だ」とぼろくそにけなされたのを覚えております。彼は細部にわたってピントが合った写真を主張しておりました。ましてソフトフィルターによる軟らかい輪郭など、とんでも無いことでした。
この議論は永久にかみ合わないでしょう。
図鑑の写真、天体写真、料理雑誌の写真、報道写真、自然の山や海の写真、女性のポートレート、、、それぞれに写真の目的とするところが異なるからです。
戦争写真家、ロバート、キャパのノルマンジーの凄まじい上陸作戦での連合軍の兵士を写した写真などピンボケである故に、すごい迫力で見る人に迫ってくる。
雪と氷でぎらぎら輝く山岳写真は、焦点深度を深くし、背景もすべてはっきりと明確にピントがあっている方が良いでしょう。
もし、女性を撮るとすると、彼女はおそらく身だしなみを整え、さりげなく、かつ念入りにお化粧し、ヘアーメイクも抜かりなく、美しく魅力的に写る笑顔や顔の角度まで研究してカメラに向かってポーズをとるでしょう。
カメラマンは彼女を実物以上に美しく、魅力的に撮らねばならないのです。
女性は自然のスッピンの顔が一番良いのだと主張し、目の回りの小じわ、ソバカス、シミまで明確な自然のありのままの写真など、本人も喜ばないでしょうね。
また、せっかく彼女がポーズをとっているのに、写真の背景に後ろを横切る他人のお尻や、ウン臭いおじんの間抜け顔、電柱や看板が写ってたら興冷めですね。
まあ~例えが良くなかったかも知れませんが、花は初々しい可憐な美しい女性と同じ、その美しさを最大に引き出す工夫が必要なのだと思います。
しかし、植物図鑑の写真は、花の形、花びらの数、葉、茎、蕾、全体の形、生えている環境などが可能な限り正確に表現するものでなくてはなりません。
学術書の写真も同じです。
従って、花の図鑑の写真か、情感ある写真かどちらが良いのかと言う比較論は無意味であろうと思います。
花を美しく撮るためのツールとして、マクロレンズやソフトフィルターがあるのです。
講釈はこの辺にして、いくつかのツツジの写真を紹介しましょう。
100ミリマクロと200ミリ望遠ズームを使いましたが、ソフトフィルターの有り無しも比較してみてください。
最初の三つの写真では、同じところを写しております。背景に入ってしまった斜めの黒い枝は邪魔ですね。どれがどの交換レンズを使ったか、おわかりですね。
花のドアップ写真では、どこにピントを合わせるかが難しい。一般には花の雌しべにピントを合わすといわれます。しかし、二つの花があると、どちらかの花の雌しべがボケてしまう。
今日のような雨上がりでは、花はいっそう艶やかに美しくうつります。
明日から二日間の予定で青春18キップの旅に出る予定でおります。
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コメント
以前に住んでいた家の隣家との境は、一部をブロックを外して垣根にしていました。オンコという低木を植えましたが、隅に一本の山吹があり、白い花でした。黄色の山吹は「蓑(実の)一つだに無きぞ哀しき」と実が付かないそうですが、白い山吹には小さな黒い実が3粒ほどくっ付き合って可愛かったです。本当に山吹でしたかしら?
投稿: ばら色婆ァバ | 2006年4月 5日 (水) 22時33分
ばら色さま
その白い花はまさしくシロヤマブキですね。
ちいさな黒い実が出来ます。
黄色いヤマブキも七重八重のは実がつかないけど、一重のは実がつきます。
投稿: ナベショー | 2006年4月 6日 (木) 06時34分